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不妊治療とコロナについて

 

不妊治療とワクチンについて

現在、不妊治療を実際に受けている、または考えている方が非常に気になっているのが、新型コロナウィルスの事だと思います。

これからの不妊治療では、ウィズコロナの中でどのように進めていくのが良いのでしょう?

特にワクチン接種について、SNSを中心に様々な情報が出回っています。

『不妊治療中にコロナワクチンを受けて大丈夫?』と気になっている方も多いでしょう。

『コロナワクチンを打つと不妊になる』といった怖い話も耳にしますが、実際はどうなのでしょうか。

 

ワクチンと不妊は関係ない?

コロナに限らずワクチン接種で不妊になるという明らかなデータはありません。

 

『mRNAワクチンは新しいワクチンだから、何十年後かに取り返しのつかないことが起こるかもしれない、そうなったらどうするんだ』

たしかに、新しいタイプのものは不安がありますよね。

しかし、実は『mRNAワクチン』の研究は何十年も前から行われていたようです。

 

mRNAの研究は以前から行われていましたが、思うような評価を得られず、研究を続けることが困難になっていきました。

ハンガリー出身の科学者、カタリン・カリコ博士は、助成金が打ち切られたり、大学での役職が降格になったりと苦難の連続でしたが、2020年3月、ビオンテックは以前から共同で研究していたアメリカの製薬大手ファイザーとmRNAを用いた新型コロナウイルスワクチンの開発を開始すると発表。臨床試験で95%という高い有効性を確認したとして世界を驚かせたあと、共同開発の発表からわずか9か月後の2020年12月に一般の人へのワクチンの接種が開始。カリコ博士らの功績が世界に認められることになりました。(革新的”研究成果が コロナワクチン開発に 女性科学者の思い)

 

考えてみれば、短期間でこれだけ大規模に世界中でデータが取られているワクチンは他に類を見ません。

そして、日本産科婦人科学会は正式に妊婦へのワクチン接種を認めています。

※8/14に妊婦に対し、時期を問わず接種を推奨するとの提言を出しました。

上にも書きましたが、ワクチンで不妊になるという明らかなデータはありません。

※2021年7月19日に⽇本産婦⼈科感染症学会から新型コロナウィルスワクチンのQ&Aが出ました。

 

コロナに感染したら…

一方、コロナに感染したらどうなるか、女性は新型コロナウイルスに感染しても卵巣などに影響はない(影響があるといった報告がない)とされています。

ただ、妊娠後期に新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすいとされています。

男性が新型コロナウイルスに感染すると、一時的に精子の数が減少して男性不妊の原因になる可能性が報告されています。

また、妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染とのことです。

 

また、仮に出産のときにコロナに感染していた場合、お産ができる医療施設は限られる可能性もあります。

産まれたばかりの子供を抱くことは出来ず、すぐに母子隔離されます。

実際に6月21日の沖縄タイムスで、新型コロナに感染する妊婦が増えている事について記事にしています。

なにより、自分の隣の妊婦さんがコロナ患者だったらどう感じるか、気にせず安心してお産を行えるでしょうか。

そして、近い将来に有効な治療薬が開発されたとしても、その薬の長期的なデータはないため、ワクチン同様に使えないとなるのも辛い話です。

ワクチン接種のリスクと同時に、射たないリスクも考えておく必要があります。

インターネットの普及により、様々な情報が手に入るようになりましたが、ネットで得られる情報は玉石混淆で何が正しく、何が間違っているかの判断が付きにくい場合は、ちょっと冷静になって出来るだけ公的な機関の情報を見ることをお勧めします。

また、かかりつけのお医者さんに相談してみると、より最新の情報に基づいて話を聞いてくれると思います。

 

 

卵子と精子はいつ作られる?

女性の年齢とともに妊娠率が低下する理由に、そもそもの卵子の残りの数が減っていく、というのがあります。

 

卵子の元となる細胞(原始卵胞)は女性が生まれる前、胎児の時には出来上がっていて、その数は、お腹の中にいる時で700万個、産まれた時で200万個程度だと言われています。

胎児のときに作られた卵子の元を貯蔵しながら育てていく、左右の卵巣はそんな役割を持っています。

卵子の元は女性の成長とともに減少を続け、初経を迎えることには30万個、そして35歳では2~3万個程まで減少しています。

産まれた時は200万個あったのですから、35年間で99%は無くなっている計算になり、毎月の排卵で出てくる卵子は1個ですが、卵子の元となる細胞は年齢とともにどんどん減っている事がわかります。

 

 

そしてもう一つの要因が、卵子の年齢です。

卵子の元となる細胞は、産まれた時にはもう出来上がっていますので、20歳の方の卵子年齢は20歳、30歳の方なら卵子も30歳、といった具合に卵子の年齢とご本人の年齢は同じです・

卵子も年を重ねることで、染色体の異常などが増えてきて、妊娠が難しくなってくる場合があります。

 

若い方が妊娠しやすくて、年齢とともに妊娠率が下がる理由は、『卵子の数』と『卵子の質』この二つが大きな要因となっています。

 

一方で、男性の精子はどうでしょう。

実は精子は精巣内で新しいものが毎日作られます。

卵子は年齢とともに卵子そのものが年を取っていきましたが、精子は作る工場が老朽化していくイメージでしょうか。

女性のように残りの数が減っていく訳では無いですが、年とともに質が低下して、妊娠率へ関係してきます。

毎日作られるため、その日の体調などの影響を受けやすいと言われていますので、妊娠を望む方は不規則な生活は避けた方が良いでしょう。

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